kemi×masaya talk page.
「kemi × masaya 対談movie」
February 28, 2019
共同制作楽曲「daybreak」
制作秘話や裏話などを
語り合いました。
こちらでは、
動画で割愛させていただいた内容も含め
文章として全て記載させていただいております。
少しでも私たちの想いが
皆さまへお届けできますように。
「daybreak」のコラボ企画ができたきっかけ、経緯。
masaya:
Six senseのVoが脱退した時に後任のVoを探していて、Twitterやメン募サイトなどをいろいろ見ていた時に、偶然kemiさんをTwitterのタイムラインで発見してYoutubeにアップされている動画で歌を聞きました。
その時にすごくいい声だし歌もうまい、歌唱力などは理想的だと思ったのでフォローしてDMしてバンドに誘いました。
その時はkemiさんはソロで活動するという事でバンドへの加入とはなりませんでしたが、歌い手として魅力がある人だったのでたまに活動などをチェックしていました。
そしてkemiさんのアルバムを購入して聞いた時に「あの曲歌ってほしい!絶対に合う」と確信し、即DMして音源を送りました。
なぜkemiへオファーをしたのか。
masaya:
やはり、自分の理想としているボーカリスト像にどんぴしゃ当てはまったところ。自分の世界を確立した存在感のあるアーティストであること。そして今の時代、ありふれた当たり障りのない歌詞が多い中、人間の奥深くにある感情を表現していたこと。
いろいろあるけど一番は単純に声と歌が好きってとこですね。
なぜmasayaさんのオファーを受けたのか。
kemi:
masayaさんとは元々、Twitterを通して繋がっていたのですが、いただいたDMの文章を拝見し強い誠意と愛を感じましたので、ありがたくお引き受けをさせていただきました。
私の世界を認め、心から尊重してくださっているのが文字からでも本当によく分かって、お会いしていない段階からお人柄にも信頼のおける素敵な方でした。
「この方となら、きっと素晴らしい音楽が生み出せる」
そう直感的に感じました。
また、Six senseさんの活動もその後チェックさせていただいたり、ライブに伺ったりして刺激を受け、masayaさんの持っている才能や技術、想いにも強く触れさせていただいたことで、この企画でご一緒させていただけることが心からの楽しみとなりました。
楽曲について。
masaya:
この曲は約10年前に作った曲で、その頃もバンドをやっていたりいろんなボーカリストに会ってこの曲を歌ってもらったことがあったけど、正直どの人もこの曲に合わないと思っていて、ずっとお蔵入りになっていた曲です。
原型の曲はちょっとラウドよりでAメロなんかはラップが入るような曲でしたが、最終的にアレンジを重ねて今の形になりました。
10年越しに日の目を浴びることができて本当にうれしいです。
楽曲について。
kemi:
まず、masayaさんからデモをいただき、お聴きいたしました。本当にただただかっこいいなと、そう思いました。元々ロックサウンドが好きで、私の音楽活動のルーツもそこにあるので、好みの音楽性だったということもありますが、何より物凄いパワーのある曲だったのでそれにふさわしい言葉を紡ごうと決めました。
もちろん賛否両論あるとは思いますが、言葉が負けてしまったり、埋もれたりすることのないよう、自分の中で思いつく限りの、トゲのある汚い言葉や人間らしい言葉を選ばせていただきました。
それは私たちが日常の中で簡単に、言葉として表現できない・してはいけない言葉と感情だったからです。
なのでその気持ちをあえて表現することで、私のソロ活動のコンセプトでもある「感情の開放」ができると考え練らせていただきました。
また、制作したのは、歩道橋の上で行いました。私はいつも高いところへ登ると、死を意識する癖があります。処理しきれないほどの悲しみや辛さが、私を潰しにかかった時、生きることをやめれば楽になるという考えが、頭のどこかによぎるからだと思います。
でも、それが私にとって、最も「生」を感じる瞬間でした。「死」を思うからこそ、「生」を感じるものです。だから、その時の葛藤やもがきを乗り越えて、命を奏でることテーマに唄えば、本当の意味での"強い唄"になると思いました。
それから、サビのメロディーを掛け合いにしたのは、正直息継ぎできないから困ったなあと最初思っていて、試しに掛け合いに変えてみたら、自分の心の中で、たくさんの自分が会話している(=葛藤している)様子を絶妙に表せたので、そこからイメージを膨らませていきました。
実際に自分の曲をkemiが歌ってどうだったか
masaya:
そうこれこれっていう感じで、例えとして正しいのかわかりませんが、かゆい所に手が届くっていう感じでした(笑)
kemiさん自身のメロディーのアレンジも入って、より曲全体にメリハリがついて、kemiさんによってこの曲のポテンシャルを引き出された感じです。
今回はkemiさんの「唄」をメインに考えた為サウンドはかなりシンプルにしたつもりです。もう少し派手さがあってもいいのかな~とも思いましたけど、kemiさんが気に入って下さっているのでこれでOK。
これが誰かと音楽を一緒に創るコラボの醍醐味みたいに思っています。
実際に曲を歌ってみてどうだったか
kemi:
一言で、すごく感動いたしました。
と言いますのも、普段は「一人」で活動をしていますので、誰かと音楽を描くということがあまりなかったのですが、ここまで新しいものが生みだせるのだと知って、それがまた"誰かと音楽をつくる"うえでの喜びなんだなあと、幸せに思いました。
ソロの時との違い
kemi:
私はいつもソロで活動しているので、よくも悪くも一人でしかありません。ですので、全て自分の思うようにできるという利点もありますし、楽曲も素晴らしい絶対的なアレンジャーさん(高見さん)のおかげで、本当にクオリティの高い素敵なものとなっているのでとても心地がいいです。ただ、生のバンドサウンドとはやはり異なる部分ももちろんあります。
でも今回は、masayaさんが演奏全てを生で行ってくださって、臨場感たっぷりのこちらもソロ活動と並ぶくらいの魅力があったので、一人では生み出すことのできない音楽を描くことができて本当に感動しています。
また、人と関わるのが苦手な私にとって、一人で活動する以外楽しみはないと思っていた考え方自体が、大きく覆されることとなりました。
Six Senseの時との違い
masaya:
ん~やっぱり自分が惚れた歌い手さんとの作業は格別ですね。Sixの時はもちろん自分の曲もありますし各メンバーの個性も音として出てくるので、そういった部分ではSixでは100%の自分では無かったりします。
ある程度譲るところは譲る...みたいな。
しかし今回は全ての楽器を自分が演奏するという事で、重圧というか軽いプレッシャーはありましたね。
メンバーのせいにはできないですから(笑)
すでに録り直したい箇所はいくつかあります。プレイヤーとしてもっとここはこうしたらよかったかもという感覚はいつもあるので、この思いは次作にぶつけたいと思います。
曲が完成してどう思ったか
kemi:
ひとつ、大きなものを達成した思いがいたしました。曲名『daybreak』のごとく、やっと夜が明けた、という感じです。特に、皆さまに向けて公開した1月23日は年越しのような感動がありました。例えるのであれば言えなかったことが言えた・・・そういう感じです。まさしく私の求めている、「感情の解放」が実現できたと実感しています。
そして今回の作品でmasayaさんのファンのかたや、私の活動を応援してくださっているかたへmasayaさんの魅力を感じていただけたら嬉しいです。
曲が完成してどう思ったか
masaya:
念願叶った感がハンパないです。一生の思い出ですよ。この作品でリスナーやファンの方がkemiさんの新しい魅力を感じてくれたり、kemiさん自身の活動が広がっていくといいなと思います。イラストや映像を作って下さったクリエイターさんにも感謝です。この作品に良いエッセンスを与えてくれています。Liveでもこの曲をいつか聴けると思うので、楽しみにしていて欲しいです。
今後の展望
kemi:
音楽活動をはじめて3年近くになるのですが、ソロ、コラボどちらにおいても、まだまだもっとたくさんの人に作品をお届けできるようになりたいと思っています。かつて私が生きることをやめようとした時、
確かに音楽によって救われたように何かひとつ、自分の作品が、活動が、誰かの灯火となればと強く願っています。
そのために、ライブだけではなく、SNSでの作品公開にも力を入れていきたいし、企画などにもどんどんチャレンジしていきたいです。
皆さんといろいろな形でこれからも繋がっていけるよう、活動してまいりたいと思います。
今後の展望
masaya:
Six Senseも少しずつ進化を遂げています。3月にはやっとアルバムも発売されます。自分は割とシンプルで直観的なので、いろいろ細かい事は考えていない部分もあるので、単純に、みんなの生活の中に熱くなれる、パワーみなぎる、時にはしんみりも・・・そんな曲をたくさん作っていきたいし、ライブでは100%満足してもらえるように気合いれて活動していきたいです。
kemiさんとのコラボも確実に次作があると決まったら、今回の作品よりもさらに良いクオリティのものを作って、kemiさんにもファンの方たちにもますます好きになってもらえるようにしたいです。そういう自信は実際今持っています。
Six senseもkemiさんも同じ名古屋を拠点にして活動しているので、両者がジャンルは違えど名古屋を熱くしていけるように頑張りたいと思います。
レコーディングについて
masaya:
朝一でドラム録りから始まって、マイキングとかの作業もあったので実際は12時からドラム録り開始しました。その後ギター、ベースを取り始めて15時半ころには楽器のレコーディングは終わっていました。
ちょうど終わったころにkemiさんがいらしたので、とてもスムーズにレコーディングは進みましたね。
kemiさんの歌録りが始まって、kemiさんの中で完璧に歌の構造が出来上がっていて、的確にエンジニアさんへの指示が飛んでいて、kemiさんすげ~って思いました。Sixのレコーディングは割とその場の空気や流れで行く感じで、最初から作り込まないのでエンジニアさんを困らせたりもしています(笑)
kemi:
レコーディング当日は発声をしてから、後でmasayaさんと合流する形で伺いました。
とは言っても、とても緊張しやすい性格なので「はあ・・・行きたくないなあ」と思うくらいのプレッシャーと責任感を感じて気持ち悪くなっていました(笑)
行ってしまえば、そんなことはなく勿論楽しめるのですが、それくらい「ソロ」の時とはまた違う、特別な想いを感じていました。元々、気持ちがそのまま声に出てしまうタイプなので心配でしたが、この曲の場合はそれが逆に切羽詰まったものを感じさせてよかったのではないかなと思います。
masaya、kemi:
今回、本当に素敵な作品を生み出すことができました。
皆さんにこれからもたくさん聞いていただいて、今後も頑張っていきたいと思います。
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